まだ暑さの残る9月19日(土)、第22期城南コンサル塾の第5回講義が品川区立中小企業センターで開催されました。前回までで総論的な講義はひと区切りとなり、今回からは個別の支援テーマを扱う各論が中心になります。

■中小企業診断士が行うIT化支援の実務

 白井会員の講義では、IT化支援もほかの支援と同じく、まず事業者様の課題を明確にして、その解決手段としてIT化を検討する流れが大切だと示されました。4つの支援事例の解説は、支援時の注意点や参考ツールまで含んだ内容で、すぐにでも実務で使えるものでした。生成AIを使う際の留意点にも触れられ、便利さの裏にある落とし穴を知っておく必要を感じました。ITツールの話になるとその機能の多さや便利さに目が向きがちですが、「何を解決したいのか」から出発する基本を忘れずにいたいと思います。

■飲食業診断の実務

 髙田会員の講義は、事前に動画講義を視聴していることを前提に、さらに一歩踏み込んだ内容として、ヒアリング項目や数値分析、経営改善計画の策定支援や開業支援まで幅広く扱われました。原材料費や人件費の上昇で飲食店の経営は厳しさを増しており、支援を必要とする事業者様は多いはずです。私の実務実習先も飲食業なので、今回教わったヒアリングや数値分析の手順を、さっそく実習の場で試してみたいと思います。

■小売業診断の実務

 秋山副部長の講義では、診断方法の基本的な型から、販売フロー分析、販促・広告宣伝、接客用語等に至るまで、実践的な内容を幅広く学ぶことができました。覚えることは多岐にわたりますが、実際の支援活動を通じて理解を深めていきたいと思います。

■模擬講演

 最後の模擬講演では、冒頭に尾上副部長から「論理性と有効性」の解説がありました。ターゲットの選定からセミナーのテーマの決定、各項目の設定まで一貫した筋道で組み立てること(論理性)、そしてターゲットの行動変容につながる内容にすること(有効性)が求められるという内容です。セミナーの設計をロジカルに組み立てることで、受講者に届く内容や説得力が大きく変わることを実感しました。また、模擬講演では自分の企画書等に対するフィードバックをいただくことができ、自分では気づけなかった論理のつながりの弱さが見えてきました。次回以降、改善に活かそうと思います。

■中小企業支援のトピックス

 講義終了後には、宇野専務理事から最低賃金の改定とカスタマーハラスメント対策の義務化、それを踏まえた診断士の支援ポイントについて解説がありました。どちらも支援先からいつ相談を受けてもおかしくありません。制度を知っているだけでなく、賃上げの原資をどう生み出すか等の経営上の課題を支援先と一緒に考えていきたいと感じました。

 各論に入り、学ぶ内容がより具体的になってきました。ここで得たものを実務実習等の現場で一つずつ試し、自分の言葉で語れる知識にしていきたいと思います。

(Writer:城南支部 加藤佑樹)