8月の週末、城南コンサル塾恒例の合宿が行われました。昨年はコロナウイルス感染症の影響でオンラインでの開催を余儀なくされたため、2年ぶりのリアル開催です。

第1回から続いたコンサルタントの基礎的な講義は、この合宿の前半で一通り終わり、後半からはテーマごとのより実践的な内容に入っていきます。各講師の豊富な経験から得た視点や生きたノウハウをつまびらかに聞くことができる講義の数々は、まさに「実践の城南」の魅力です!

まず初日の冒頭は、城南支部長の宇野俊郎講師による「経営者インタビューの手法」です。コンサルティングの質を決めるとも言われるインタビュー。相手の発言を引き出しながら、それを整理し、頭の中で仮説検証を繰り返すというスキルは圧巻でした。

続いては、第2回から引き続き、遠藤光輔講師による「中小企業の財務分析・決算書の読み方」です。実務には必須となるキャッシュフロー計算書を財務諸表から作成する手順などを紹介いただきました。実際の財務報告書を事例に使うことで、今後の実務にすぐに役立つ実践的な内容でした。

そして、「事業計画策定の全体像」として塾長の星野裕司講師から、事業計画に対する国の狙い、事業者にとっての作成のメリットなどを紹介いただきました。計画を作成するのは事業者であり、中小企業診断士はそれを支援する、というあるべきスタンスを改めて認識しました。

以降は、テーマ毎の実践的な講義に移ります。同じく星野講師からは、事業計画策定の入り口ともいえる「経営力向上計画策定支援の実務」。「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金申請支援の実務」では、尾上満郎講師から申請のポイントや申請後の流れを紹介いただきました。採択された補助金申請書を目にできたり、リアルな補助金申請の裏側を聞けたりと、貴重な機会でした。

続いて、秋山勇志講師による「地域資源を活用した商品開発」です。過去の支援実績として様々な商品を紹介いただきました。中には、どうやって売るの??と塾生皆が驚くような商品の事例もあり、興味深く聴講しました。

さらに、今回は埼玉県中小企業診断士協会会長 高澤彰講師をお招きしました。「プロコンの営業活動と企業診断の実務」として、診断業務において大切な視点の他、営業方法やその留意点などを貴重な経験談と共にうかがうことができました。

そして最後は「模擬講演」です。テーマは「創業支援」。塾生各自、前回の内容をブラッシュアップ、または新たに作成した内容で講演に臨みました。その後、記念撮影を経て無事合宿は終了しました。この合宿で濃密な時間を共有し、塾生同士打ち解けてきた2日間となりました。

登壇いただいた講師の皆さま、支えてくださったスタッフの皆さま、ありがとうございました。

(Writer:城南支部 山田美鈴)